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ハラスメント防止コンサルタントである社労士が伝えたい「現場で役立つ視点」 ①

2026.02.26

 職場におけるハラスメントの理解が進み、多くの企業でハラスメント相談窓口が設置・運用されています。ハラスメント相談窓口の相談員となることが多い人事労務担当者の方向けに、相談を受ける際の6つのポイントをお伝えします。

1. 基本姿勢
• 中立・公平:相談者の味方でも加害者側でもなく、事実を丁寧に受け止める立場で対応します。
• 傾聴と共感:否定せず、まずは安心して話せる場をつくります。「共感」はしても「同情」しないことも大切です。
• 秘密保持の説明:「必要な範囲で社内共有する可能性」を最初に明示しておきます。誰にどの部分を報告するのか、また、問題解決に向けて相談内容を開示する必要性が生じた場合の開示先と範囲についても伝え同意を得ます。
• 不利益な取り扱いはされないことの説明をします。

2. 相談対応のポイント
• 話を遮らずに最後まで聞く : 相談者は緊張しており、話が前後しがちです。話の内容を整理しながら最後まで聞きましょう。相談者と行為者の関係性を正確に理解することはとても大切です。
• 事実確認は柔らかく:「差し支えなければ教えていただけますか」など、詰問口調にならないように心がけるとよいですね。
• 感情面のケア :「つらい思いをされましたね」など、感情の受け止めが安心感につながります。

3. 記録の取り方
• 客観的に記録:相談者の言葉をそのまま正確に記録します。相談員自身の推測等と混同しないようにしましょう。
• 5W1H:日時/場所/行為者・目撃者/ハラスメントとされている内容/相談者の訴え・意向を具体的に記録します。

4. 注意点
•断定すること :「これってパワハラに当たりますよね?」といわれても、その場で断定するような発言はNGです。
• 個人的な助言 :「あなたも悪いのでは」「転職した方がいい」など自身の意見やアドバイスも控えます。
• 関係者へ相談内容を共有する場合は、必ず相談者の許可を得ること(緊急時の対応は下記★参照):秘密保持について社内ルールを確認しておきましょう。

★緊急性の高いケース
自殺念慮・重大な健康被害 → 安全確保を最優先し、上位部署・産業医や医療機関と連携しましょう。一人にすることが心配な状況では、ご家族と連絡をとることも考えます。

5. 調査部門・人事との連携
• 橋渡し :相談者の意向を尊重しつつ、必要部署へ繋ぐことが役割でもあります。ハラスメント防止規程や社内規程を事前に確認し、相談後の流れ(事実確認調査を行う部署・担当者は誰か、ハラスメント対策委員会はあるのかetc)を把握しておきましょう。
• 進捗の適切なフィードバック :相談者が不安にならないよう配慮し、進捗を伝えます。

6. 相談後のフォローアップ
• 職場環境の変化、不利益の有無を確認。不利益があれば解消します。
• 必要に応じてメンタル面のサポートにつなぎます。

 ハラスメントの相談はいつ来るかわかりません。相談内容をどの部署の誰に繋げばよいのか、さらに情報をどこまで共有するのか、というところまで事前に企業内で決めておくことが大切です。
 企業としても、相談窓口の担当者に任せっきりにせず、事前に、相談が来た場合の調査・事実認定・事後措置・再発防止措置のフローを決めておき、担当者に過重な負担がかからないような仕組みづくりを行いましょう。
 グレイスパートナーズでは、相談顧問契約の中に「ハラスメント相談コース」をご用意しております。事業主のハラスメント防止措置義務実施のサポート、ハラスメント規程のアドバイス、ハラスメント相談窓口担当者への研修などを行っております。実際に相談が来た場合に速やかに対応できるような仕組みを一緒に考えます。ハラスメント対応でお困りの場合は、是非グレイスパートナーズにご相談ください。


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